無落雪屋根の種類や特徴、そしてメリット・デメリットなどについて解説していきます。
会津エリアは奥羽山脈と越後山脈に挟まれた地理条件にあり、隣県である新潟県や山形県と同じく、日本海側の気候です。夏には平地部は蒸し暑くなりますが、その一方、冬型の気圧配置になっている間は、たくさんの雪が降ります。なかでも奥会津にある檜枝岐村は、かなりの豪雪地帯として知られています。積雪量は2メートルほどにもなります。
無落雪屋根とは、積雪量が多いエリアで、雪下ろしの手間を省いたり事故の発生を防いだりするために採用されている屋根の種類です。 雪が落下しないよう屋根を平らに設計し、かつ内部の温度を利用して雪が溶けるようになっています。雪が排水される雨樋には、凍結を防ぐための電熱ヒーターが組み込まれています。
平らな形状の屋根をほぼ水平になるように設置することで、雪がしばらく屋根の上に積もったままの状態になるタイプの無落雪屋根です。ほんの少し勾配があるので、徐々に雨樋への排水が行われます。
中央部分が谷状になっており、そこに設置されたスノーダクトに溶けた雪が流れ込むようになっているタイプの無落雪屋根です。スノーダクトには、ヒーターが取り付けられています。
横葺きの屋根材に、雪止めが一定間隔で設置されているタイプの無落雪屋根です。軒先に融雪ヒーターを取り付けて少しずつ雪を溶かし、雨樋へ排水されるようになっているものもあります。
無落雪屋根は、雪が一旦屋根にとどまり、そのあと雨樋から排水される仕組みになっています。そのため、勾配が大きい一般的な屋根とは異なり、落雪が起こりにくくなります。落雪による事故の発生や隣家への迷惑など、冬が来て屋根に雪が積もるたびに抱えることになるストレスの大きさを考えると、無落雪屋根の設置によって得られるメリットは、決して小さなものではないと言えるでしょう。
屋根の雪や、屋根から落ちて積もった雪などを片付ける作業をせずに済むようになります。体力的な負担もかなり軽減されるでしょう。
落雪のリスクが低くなるため、除雪用スペースを確保しておく必要がなくなります。そのため、土地の有効利用が可能になります。
屋根に積もった雪の重みによって、建物全体への負荷が大きくなってしまいます。正しく施工されていない場合には、屋根の陥没だけでなく、壁のゆがみが生じる可能性も否定できません。業者を選ぶ際には慎重さが求められます。
排水機能に問題があると、雨漏りのリスク高くなります。なかでも、スノーダクトを採用する場合には、ダクトの詰まりに注意が必要です。
無落雪屋根は通常よりも平らな形状になっているため、太陽光パネルを設置するのが難しいです。しかも、太陽光パネルに雪が積もると、性能が発揮されなくなってしまうという問題もあります。
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※1参照元:e戸建て(https://www.e-kodate.com/bbs/thread/9572/)
※2参照元:注文住宅の達人(https://chumon-jutaku-tatsujin.com/ichijo.html)
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